さくらの山歯科クリニックブログ
2021年8月13日 金曜日
歯と口腔の機能
みなさん、こんにちは。
毎日、暑い日が続いている中、コロナの感染状況は良くならずまだまだ緊張感をもった生活が続きそうですね。
私たちスタッフもこれまでと同様に感染対策をしっかりしながら診療業務に就きたいと身のひきしまる思いです。
今回は歯と口腔の機能についてお話いたします。
口腔には、ご存知のように「食べる」「話す」などの機能があります。
食べるためには、まず歯で食物を噛み、飲み込むすなわち咀嚼と嚥下という動作が必要です。
食べることで唾液と食物が混ざり味覚を感じる事が出来ます。
話しをするためには、口は発音をするとともに表情を作り会話をして人間はコミュニケーションをとります。
①咀嚼
歯で食物を咬み飲み込むという一連の動作を咀嚼といいます。
食物や飲み物は、唇、舌、頬の動きにより口腔内に入り、歯によって細かく砕かれ飲み込むことで消化管に運ばれます。
口腔内で食物が粉砕されることで食物は嚥下しやすく消化もしやすくなります。
また噛むことによって成長期には、アゴの骨やアゴの周りの筋肉の発育を刺激します。
②味覚
味覚は主に舌上面の舌乳頭にある味蕾(みらい)で受容された味覚の情報が脳に伝達されます。
基本味として甘味、酸味、塩味、苦味、旨味があり、食物のおいしさを決定する要因として味以外にも、臭い、歯触り、温度、舌触り、色などがあります。
5つの基本味がこれらの他の要素で拡張され、感覚としての味は風味と呼ばれることがあり、またその認識の過程を「味わう」といいます。
③唾液
唾液には色々な機能があり、
●咀嚼嚥下の補助
唾液中のムチンという成分により唾液には強い粘性があり食物を湿らせ塊にしやすくして咀嚼と嚥下をしやすくします。
●溶媒作用
食物中の味物質が唾液中に溶けて味蕾の受容体と反応するのを手助けします。
●洗浄作用
食物中の繊維物質を噛むことで口腔内は機械的に清掃され、自浄作用ともいいます。
●化学的消化作用
唾液中のα-アミラーゼかデンプンを麦芽糖に分解します。
●歯や粘膜の保護作用
歯の表面はペリクルという唾液タンパクに覆われており、摩耗や脱灰から歯を守り保護します。
口腔粘膜も唾液タンパクに覆われることにより感染や損傷から守ります。
●緩衝作用
唾液に含まれる炭酸、重炭酸、リン酸などは急激な酸性やアルカリ性に変化しないように中和し、歯垢のpHが酸性になり脱灰するのを抑制します。
●抗菌作用
唾液中にはリゾチーム、ペリオキシターゼ、免疫グロブリン、ラクトフェリンなど細菌の活動を抑制する様々な物質が含まれます。
●歯の再石灰化作用
唾液中のカルシウムイオン、リン酸イオン、フッ素イオンは脱灰された歯質の再石灰化を促進します。
④発音と発語
ヒトは、コミュニケーションの手段として会話をします。
言葉は、声と口元や顔の表情とともに発せられます(発語)。
声は、声帯が振動し音が発せられ、歯・顎・骨・口唇・舌の形態や機能により作られます。
母音は、呼気の通過が遮られることなく発音できるもので、声帯の振動によって起こります。
子音は呼気の通過が口唇・舌・歯などで遮られたり、通路が狭められて発声する音です。
それぞれの形態や機能に異常があると発音障害(構音障害)となります。
また、時には、口を使って歌を歌ったり、楽器を演奏したりします。
そのような機能を使い他とのコミュニケーションをはかります。
また、清掃の行き届いたきれいな歯や歯肉、整った歯並びは、美しさ(審美性)に関わり、コミュニケーションの過程で重要な役割を果たします。
このように歯と口腔には人間が生きる上で大切な「食べる」「話す」ということになくてはならない器官であります。
う蝕や歯周病によって歯や口腔内に不具合が生じるのその機能が損なわれてしまいます。
そのような状態を少しでもより良く改善するために歯の治療、そして予防や早期発見早期治療のためにメンテナンスは必要です。
少しでも口腔の事で気になることお困りのことがありましたら、お気軽に当院スタッフにお尋ねください。
みなさまのご来院をスタッフ一同お待ちしております。
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