さくらの山歯科クリニックブログ
2020年5月17日 日曜日
いつまでも健康でいるために
皆さん、こんにちは。
世の中は今コロナの感染が広がり、先の見えない毎日に不安を抱えて過ごされている方が多いのではないでしょうか。
予防対策として、3密を避けることや、手洗い・うがいの大切さが連日報道されています。お口は体の入り口であり、うがいをすることはもちろん、歯磨きをしてお口の中の細菌をやっつけることで様々な感染症のリスクを減らせます。定期的に歯科医師や歯科衛生士による専門的口腔ケアを受けていただくことや、ご自身で毎日丁寧に歯磨きをしてもらうことで虫歯や歯周病を防ぐことができますし、それが感染症の予防等にも繋がります。
1989年(平成元年)より厚生省(当時)と歯科医師会が推進している8020という運動があります。『80歳になっても20本以上自分の歯を保とう』というものです。何故80歳で最低ラインが20本なのか。これについては「残存歯が約20本あれば食品の咀嚼が容易であるとされており、例えば日本人の平均寿命である80歳で20本の歯を残すという、いわゆる8020運動を目標の1つとして設定するのが適切ではないか」と考えられているからだそうです。
健康を維持して生活習慣病を予防するには、運動や食事が大切なことはよく知られていますが、噛む”ことが心身の健康づくりに大きな効果があることはあまり知られていません。実は、正しく噛む・飲みこむことで体や心が健康になることが、近年の研究や報告で明らかになってきているそうです。
例えば、高齢者の死亡原因のトップである誤嚥性肺炎は、お口の中の細菌やウイルスが原因となりますが、専門的な口腔ケアでその発生率が大幅に減少します。インフルエンザの予防にも口腔ケアが効果を発揮しています。きちんと噛むことができるようになった子供の成績が向上し、運動能力が上がったという例もあります。これは噛むことで脳の血液量が増え、脳の働きが活発になったということが関係しているようです。噛むことでダイエットに効果があったり、コレステロール値や血圧、血糖値が正常になった報告もあるそうです。
近年では、子供や若い人に広がる鬱や、働き盛りの人を襲う生活習慣病が問題になっています。体を動かすのが困難な方でも、噛む機能を回復させれば、良くなる可能性があるということですね。生涯を通して歯の健康、噛む”機能をしっかり保持することが元気に過ごす近道になります。
お口の中を健康に保ち、生涯健康に、そしてコロナに負けずに一緒に頑張りましょう!
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