さくらの山歯科クリニックブログ
2021年8月1日 日曜日
口腔の機能
こんにちは。
暑い日が続いている中、コロナウイルスの感染拡大も心配ですね。
皆様も体調には十分に気をつけてお過ごしください。
今回は普段何気なく使っている口腔の機能についてお話ししたいと思います。
口腔の機能には、食べる、味わう、噛む、飲み込む、話す、笑うなど、さまざまな働きがあり、呼気・吸気の通り道として、呼吸機能の一部も担っています。また、単に口の中だけでなく笑ったり、会話をするときに使う口腔周囲筋の働きも含まれます。それぞれの働きの一つにでも障害があると、口腔のみならず、全身の健康や生活の質(QOL)の維持向上に大きな影響を及ぼすことになります。
口腔の機能について①摂食・嚥下機能、②構音機能、③表情機能、④感覚機能、⑤分泌機能、⑥呼吸機能の6種類の分類でご説明させていただきます。
①摂食・嚥下機能
食物を口に取り込み、胃に送り込むための一連の運動であり、生命維持のために必須のもので、生体にとっては最も重要な機能の一つです。
②構音機能
人特有の機能であり、同じような中枢や器官をもつほかの動物との違いは言語を話せることで、コミュニケーションに欠かせない機能です。歯並び、口腔の形状が、構音機能に大きな影響を及ぼします。
③表情機能
コミュニケーションをとる手段として重要な働きです。人は言語という優れた手段を駆使するだけでなく、外見や身振り、顔の表情などの動きや発声などを利用して、コミュニケーションをはかりますね。人だけに発達した特殊な心と体の情報伝達機能といえます。
④感覚機能
舌と口腔粘膜、歯根膜があり、舌は特殊感覚の味覚を有し、口唇・舌および歯根膜の知覚は鋭敏で多彩な感覚です。痛点、触・圧点、冷点、温点の体性感覚を生じる感覚点が存在し、どの感覚点も前方部では密、後方になるにつれてまばらとなります。特に口唇と前歯の歯肉と歯は、人体の最も鋭敏なところです。
⑤分泌機能
分泌器官として口腔内の唾液腺、顔面の汗腺、皮脂腺によるものがあります。唾液腺には耳下腺・顎下腺・舌下腺の三大唾液腺と、舌や口腔粘膜に散在する小唾液腺があります。全唾液の90%以上は三大唾液腺でつくられ、道管を介して口腔内に分泌されます。
味を感じる舌の味蕾は、味物質が唾液などの水分に溶けた状態でないと反応しません。そのため唾液は、味を感じるために重要な働きをもっています。また、多種の成分と多様な作用があり、分泌が障害されると口腔内の不潔、食べにくい、舌がもつれて話づらいなど多くの問題が生じます。
⑥呼吸機能
生命の維持に重要な機能です。このため気道を防御するために、くしゃみ、鼻呼吸、咳などのしくみがあります。特に、咳は、気道から異物を排除するために起こる、肺の機能的防御反応の一つです。
口腔に起こるさまざまな変化は全身状態に影響を及ぼすことがあり、また、全身状態の変化が口腔に反映されるという関係にあります。
少しでも気になることがありましたら、お気軽にご相談下さい。
皆様の御来院をスタッフ一同お待ちしております。
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