さくらの山歯科クリニックブログ
2025年7月29日 火曜日
親知らずが痛いときはどうする?対処法と放置するリスク
こんにちは。埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」です。
奥歯が痛くて夜も眠れない、食事も満足にとれないといった経験がある方もいるでしょう。大人になってからこのような経験をするときは、親知らずが原因かもしれません。
今回は、親知らずが痛いときの対処法について詳しく解説します。親知らずが痛くなる原因や、そのまま放置した場合のリスクについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
親知らずとは
親知らずとは、口の中の最も奥に生えてくる第三大臼歯を指します。10代後半から20代前半にかけて生えてくることが多いですが、生えるタイミングには個人差があります。
親知らずは上下左右の一番奥に1本ずつ、合計で4本生える可能性があります。
ただし、すべての人に4本生えるわけではありません。1〜2本だけ生える人や、まったく生えない人もいます。
親知らずはトラブルの原因になりやすい歯として知られており、生えるスペースが足りないと横向きに生えたり斜めに生えたりすることがあります。特に、歯の一部分だけが歯茎から露出している半埋伏歯と呼ばれる状態だと、歯ぐきが腫れたり、炎症が起きたりしやすいです。
また、奥に位置するため歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病になりやすいのも特徴です。また、歯列の最奥に生えるため、治療しづらい歯ともいえます。
一方、真っすぐ生えていて、虫歯もなく、かみ合わせにも問題がなければ、他の奥歯と同じように食べ物を噛む役割を果たします。将来的に他の歯を失ったとき、親知らずを移植する自家歯牙移植という治療を選択できるケースもあります。
親知らずが痛いときに考えられる原因
親知らずが痛いときには、次のような原因が考えられます。
生え始め
親知らずが生える際、歯茎を押し広げながら出てくるため痛みが生じます。顎のスペースが限られている場合は、隣の歯を圧迫しながら生えてくるので歯茎や骨に強い圧力がかかり、ズキズキした痛みや違和感が生じます。
埋伏歯や水平埋伏
親知らずが骨や歯茎の中で横向きになっている水平埋伏や、歯の一部や大部分が埋まったままで不完全に生えてきている埋伏歯の状態はトラブルの原因になりやすいです。こうした親知らずは隣接する歯に圧力をかけ、歯並びに影響を与えたり、歯根にダメージを与えたります。
炎症が起きやすいので痛みや腫れが強く出る傾向があります 。
智歯周囲炎
親知らずが一部だけ出ていて歯茎に覆われた状態になっていると、智歯周囲炎と呼ばれる炎症が起こりやすくなります。歯茎と歯の間に食べかすや歯垢がたまり、細菌が繁殖して炎症を引き起こしている状態です。
虫歯や歯周病の進行
親知らずは歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病になりやすい歯です。虫歯が神経近くまで達すれば、冷たいものがしみる、痛みを感じるなどの症状がでます。歯周病によって周囲の歯茎に炎症が広がると腫れや出血、痛みなどの症状が出ます。
親知らずが痛いときの対処法
親知らずが痛いときは、次に紹介する対処法を試してみるとよいでしょう。
患部を冷やす
親知らずの痛みが強いときは、冷やすことで炎症や腫れがやわらぐことがあります。保冷剤を直接肌に当てるのではなく、タオルなどで包んで頬の外側から当てるようにしましょう。
冷却することで血管が収縮し、痛みや腫れが一時的に軽減されます。
ただし、冷やしすぎないように、ある程度冷やしたら少し休むなど工夫することが大切です。また、冷却は一時的な処置なので根本的な解決にはならないことを知っておきましょう。
患部を触らない
痛みがあると、つい舌や指で触りがちですが、炎症を悪化させる原因になるので注意が必要です。患部を強く押すと痛みや腫れが増すこともあります。
できるだけ触らずに安静にすることが大切です。気になる場合でも、鏡で様子を確認する程度にとどめ、患部への刺激を避けるようにしましょう。
鎮痛剤を服用する
鎮痛剤を利用するのも有効です。炎症を抑えたり、痛みを和らげたりする効果がある市販薬もあるので、活用してみましょう。
ただし、持病のある人、妊娠中、授乳中の人は歯科医師や薬剤師に相談してから使用するようにしましょう。
口の中を清潔に保つ
親知らずの周囲は歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい場所です。痛みがあるときでも、やわらかい歯ブラシを使って優しく歯磨きを行い、口腔内を清潔に保つことが大切です。
歯間ブラシやデンタルフロスを活用することで、歯と歯の間の汚れもしっかり取り除けます。口の中を清潔に保つことで、痛みや腫れの悪化を防げます。
歯科医院を受診する
親知らずの痛みが続く場合は、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。歯科医院では、レントゲン撮影などで親知らずの状態を詳しく調べ、適切な治療法を提案してもらえます。親知らずの治療では抜歯を選択することも多いですが、抜歯以外の治療法もあります。
抜歯による治療
親知らずが原因で繰り返し痛みや腫れを起こしている場合は抜歯を選択することが多いです。抜歯は局所麻酔下で行われます。術後は腫れや痛みが出ることもありますが、問題が続く場合は抜歯が根本的な解決策になります。
抜歯後は、医師の指示に従って安静にし、処方された薬を服用することが大切です。
抜歯以外の治療
親知らずを抜かずに保存する場合は、親知らずの周囲を清掃し、炎症が落ち着くまで経過観察を行います。また、歯並びや噛み合わせに問題がなく、親知らずが正常に生えている場合は、定期的なクリーニングやチェックを受けることで、将来のトラブルを未然に防げます。
親知らずの痛みを放置するリスク
親知らずの痛みを放置していると、次のようなリスクが生じます。
痛みが激しくなる
初期段階では軽い違和感や痛み程度だった症状が、放置すると激痛に変わることは少なくありません。虫歯が歯髄に到達すると激しい痛みが生じます。
その後、神経が細菌感染によって壊死すると一時的に痛みがなくなることがありますが、歯の根の周囲に膿が溜まり、歯茎の腫れや発熱といった症状を引き起こします。
腫れの悪化
親知らずの痛みを放置すると、歯の周囲の組織に炎症が広がって腫れが生じます。初期段階では歯茎の軽い腫れ程度だったものが、進行すると頬全体が腫れあがるようになります。ときには顔の左右のバランスが崩れるほど大きく腫れることもあります。
また、腫れが顎の骨にまで及ぶと、顎骨炎という状態になります。顎骨炎は、放置すると重症化して命に関わることもあります。
発熱する
親知らずの虫歯が進行すると発熱することがあります。また、発熱に伴い、全身の倦怠感や食欲不振、頭痛などの症状も現れます。これらの症状により、日常生活や仕事に支障をきたすことがあります。
発熱は、細菌が引き起こす炎症に対する体の反応です。細菌が血流に乗って全身に運ばれると、深刻な合併症を引き起こすリスクが高まります。
急に症状が悪化する
親知らずの痛みを放置していて、一時的に痛みが軽くなったように思える場合でも、いつまた悪化するかわかりません。例えば、重要な会議中や、出張先などで急に痛みが出ることもあります。
治療をしなければ、いつ痛みが出るか分からないという不安な状態が続きます。
大がかりな治療が必要になる
親知らずの虫歯を放置すると大がかりな治療が必要になります。初期の虫歯は簡単な処置で済みますが、虫歯が歯髄にまで達している場合は感染した神経を除去し、根管内を消毒する根管治療が必要です。
親知らずは位置や形状によって根管治療が困難なことが多いです。その場合は抜歯をする必要があります。
まとめ
普段は虫歯や歯周病によるトラブルが少ない人でも、親知らずの痛みに悩まされるということはよくあります。
親知らずは真っすぐにきれいに生えてこないことが多く、歯と歯茎の間に汚れがたまって炎症を起こしやすいです。また、歯ブラシが届きにくいので虫歯にもなりやすいです。
定期的に歯科検診を受けていれば、親知らずの周囲をきれいにクリーニングしてもらえます。また、痛みが出始めたときでも、初期の段階で適切な治療を受けることができます。
急な親知らずの痛みに襲われないためにも、普段から定期的に歯科検診を受けましょう。
親知らずの痛みにお悩みの方は、埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、お子さまからお年寄りまで安心して通える、優しくてアットホームな歯医者さんを目指しています。虫歯治療や歯周病治療だけでなく、お子さまの治療や審美歯科にも力を入れています。
当院のホームページはこちら、ぜひご覧ください。
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