さくらの山歯科クリニックブログ
2025年9月23日 火曜日
親知らずが埋まっている場合の抜歯の必要性・費用まとめ
こんにちは。埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」です。
親知らずは10代後半から20代にかけて生えてくる最後の永久歯です。なかには正常に生えず、歯ぐきや骨の中に埋まったままになっている親知らずもあります。
この埋まっている親知らずは、放置すると周囲の歯や歯ぐきにさまざまなトラブルを引き起こす可能性があるため、注意が必要な存在です。特に、痛みや腫れを伴ったり、歯並びや噛み合わせに影響を及ぼしたりするケースも少なくありません。
その一方で、必ずしもすべての埋まっている親知らずを抜歯しなければならないわけではなく、状況によっては経過観察が選択されることもあります。
今回は、埋まっている親知らずの抜歯の必要性や、抜歯の流れなどについて解説します。埋まっている親知らずを抜くべきかお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
埋まっている親知らずは抜歯が必要?
埋まっている親知らずは、必ずしも抜かなければならないわけではありません。以下に、埋まっている親知らずのなかでも抜いたほうがよいケースと、抜かずに様子をみてもよいケースをご紹介します。
抜いたほうがよいケース
親知らずが埋まっている状態で痛みや腫れを繰り返す場合、抜歯を検討することが多いです。特に、智歯周囲炎と呼ばれる腫れや痛みを伴う症状は再発しやすく、悪化すると口が開けにくくなったり、発熱を引き起こしたりすることもあります。
また、隣の第二大臼歯に強く接触しているケースも抜歯が検討されます。横向きや斜めに埋まっている親知らずが隣の歯の根を押し続けると、歯並び・噛み合わせに影響を及ぼす可能性があるためです。また、隣の歯の根が吸収を引き起こすこともあります。
このように、周囲の歯や口腔環境に悪影響を及ぼすリスクが明らかな場合は、早めの抜歯が望ましいといえます。
抜かずに経過観察するケース
親知らずが完全に歯ぐきや骨の中に埋まっていて、痛みや腫れなどの症状が全くない場合は、必ずしも抜歯が必要とは限りません。このような親知らずは、痛みや炎症を起こすリスクが低いため、無理に抜く必要はないと判断されるケースが多いのです。
レントゲン検査で周囲の歯や神経に悪影響がないこと、虫歯の兆候がないことが確認できれば、定期的な経過観察で様子を見ることができます。
埋まっている親知らずの抜歯の流れ
ここでは、埋まっている親知らずの抜歯はどのような流れで行われるのか解説します。
事前の検査と診断
埋まっている親知らずの抜歯を行う前には、まず歯科医院で詳しい検査と診断が行われます。レントゲン撮影やCT撮影によって、親知らずの位置や角度、神経や血管との距離を正確に把握することが重要です。これにより、抜歯の難易度やリスクを予測し、治療計画を立てることができます。
また、患者さんの全身の健康状態や服用中の薬も確認され、必要に応じて内科と連携することもあるでしょう。
麻酔と切開
埋まっている親知らずを抜くときは、まず局所麻酔を十分に効かせて痛みを感じにくくします。麻酔が効いたことを確認したあと、歯ぐきを切開して歯を露出させます。
歯の分割と抜歯
埋まっている親知らずは一度に丸ごと抜くことが難しいケースが多いため、歯を数個に分割して少しずつ取り出すことが一般的です。抜歯の所要時間は通常30分から1時間程度ですが、歯の位置や根の形によってはさらに時間がかかることもあります。
抜歯後の縫合と止血
抜歯後は傷口を縫合します。縫合することで傷の治りを早める効果もあります。その後は、ガーゼを20〜30分ほど強く噛んで圧迫止血を行います。
術後のケアと回復の流れ
処置後は痛み止めや抗生物質が処方されるため、歯科医師の指示通りに服用しましょう。また、抜歯当日は強いうがいや飲酒、喫煙を避け、血の塊が安定するのを妨げないことが重要です。
翌日以降も腫れや違和感が数日続く場合がありますが、通常は徐々に改善します。縫合した場合は1週間前後で抜糸を行い、経過を確認します。
埋まっている親知らずの抜歯にかかる費用と通院頻度
ここでは、埋まっている親知らずを抜くときにかかる費用と通院頻度について解説します。
抜歯の費用の目安
埋まっている親知らずを抜くときにかかる費用は、保険適用の3割負担の場合で3,000円から5,000円程度が目安です。
ただし、レントゲン撮影や投薬、消毒などの追加処置が必要なケースでは、費用がさらにかかることもあります。また、抜歯の難易度や通院回数によっても総額が変動します。
埋まっている親知らずを抜くまでの通院回数
実際の抜歯処置は1回で終わることが多いですが、術後に腫れや痛みの確認、縫合をした場合の抜糸のために1〜2回の再診が必要です。そのため、合計で2〜4回程度の通院を想定しておくと安心です。
難易度が高い症例や合併症のリスクがある場合は、大学病院や口腔外科への紹介となり、さらに通院回数が増えるケースもあります。
埋まっている親知らずを抜くメリット
ここでは、埋まっている親知らずを抜くメリットについて解説します。
炎症や腫れを未然に防げる
親知らずが歯ぐきの中に埋まっていると、周囲の歯肉が炎症を起こしやすくなります。抜歯を行えば炎症の原因そのものがなくなるため、慢性的な痛みや不快感から解放され、生活の質が大きく向上します。
歯並びや噛み合わせへの影響を防げる
親知らずが横向きに埋まっている場合、そのまま放置すると隣接する歯に圧力がかかり、歯並びが乱れるリスクが高まります。特に矯正治療を終えた人の場合、せっかく整えた歯並びが再び崩れる可能性もあるでしょう。
抜歯によって、歯並びや噛み合わせが乱れるリスクを未然に防ぐことができるのです。
虫歯や歯周病のリスクを減らせる
埋まっている親知らずを抜くことで、隣接する歯が虫歯や歯周病になるリスクを減らすことができます。
特に水平や斜めに埋まっている親知らずは、隣の歯を押し続けることで歯と歯の間に食べかすや歯垢がたまりやすくなります。その結果、健康な歯まで虫歯や歯周病に侵されてしまうことがあるため、早めに抜くことでリスクを減らすことができるのです。
抜歯後は、通常の歯磨きで清掃がしやすくなり、口腔内の衛生状態を維持しやすくなります。
埋まっている親知らずを抜くデメリット
ここでは、埋まっている親知らずを抜くデメリットについて解説します。
抜歯後の痛みや腫れ
抜歯後は、個人差はありますが、痛みや腫れが数日から1週間程度続くことがあります。特に埋まっている親知らずを抜く場合は歯ぐきを切開するため、通常の抜歯よりも症状が強く出る傾向があります。
適切な服薬や冷却でコントロールできるケースが多いですが、日常生活に一時的に支障をきたす可能性もあるでしょう。
神経や血管の損傷リスク
親知らずが下あごの神経や血管に近い位置にある場合、抜歯時にしびれや出血などの合併症が起こる可能性があります。こうしたリスクを避けるために、事前のCT検査や口腔外科での専門的な処置が推奨されます。
費用や通院の負担
埋まっている親知らずの抜歯は、通常よりも手術が複雑になるため、費用が高くなる場合があります。また、検査から抜歯、抜糸まで複数回の通院が必要になる場合があります。仕事や学業で忙しい人にとって、スケジュール調整は大きな負担になるかもしれません。
抜歯後の生活制限
抜歯当日は安静が求められ、食事も刺激の少ない柔らかいものを摂るよう指示されるケースがほとんどです。出血を防ぐために激しい運動や入浴を避け、喫煙や飲酒を控えることも大切です。
また、抜歯部位の感染や出血を防ぐため、うがいや歯磨きも注意深く行う必要があるなど、日常生活に一定の制限があります。このように普段の生活に制約がかかる点は、患者さんにとって大きな負担となるでしょう。
まとめ
埋まっている親知らずは、症状が出ていない場合でも将来的に虫歯や歯周病、歯並びの乱れなどを引き起こす可能性があります。
一方で、必ずしもすべてを抜歯しなければならないわけではなく、完全に埋まっていて周囲に悪影響を及ぼしていないケースでは、経過観察で様子をみる場合もあります。
抜歯を行う際には、痛みや腫れといった一時的な負担や、神経・血管の損傷リスクがあることも理解しておくことが大切です。
そのうえで、隣の歯を守る、炎症を防ぐなどといったメリットと、生活への制限などのデメリットを比較し、歯科医師と十分に相談しながら判断することが求められます。
埋まっている親知らずは人それぞれ状態が異なるため、自己判断せず、定期的に歯科検診を受けて専門的なアドバイスを受けましょう。
親知らずを抜くべきかお悩みの方は、埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、お子さまからお年寄りまで安心して通える、優しくてアットホームな歯医者さんを目指しています。虫歯治療や歯周病治療だけでなく、お子さまの治療や審美歯科にも力を入れています。
当院のホームページはこちら、ぜひご覧ください。
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