さくらの山歯科クリニックブログ
2025年4月15日 火曜日
歯周病は治る?具体的な治療法と治療の流れ
こんにちは。埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」です。
歯ぐきから血が出る、口臭が気になる、歯がぐらつくなどの症状に心当たりがある方は、もしかすると歯周病が進行しているかもしれません。歯周病は、日本人の成人の約8割が罹患しているともいわれる身近な病気ですが、進行すると歯を失うリスクがあります。
すでに自覚症状がある方は「歯周病は治るの?」と疑問を持っているのではないでしょうか。
この記事では、歯周病の症状をはじめ、具体的な治療法や治療の流れについて詳しく解説します。早期の発見と治療によって、歯周病の進行を食い止めることは十分に可能です。正しい知識を身につけ、ご自身の歯を守りましょう。
歯周病の症状
歯周病は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに進行していることが多いです。歯ぐきの炎症から始まり、やがて歯を支える骨まで破壊します。段階に応じて現れる主な症状をご紹介します。
初期の歯周病(歯肉炎)
初期の歯周病(歯肉炎)では、歯磨きの際に出血する、歯ぐきが赤く腫れるといった症状が見られます。痛みがないため軽視されることが多いですが、この段階で適切なケアを行えば歯周組織の損傷を最小限に抑えられます。
進行した歯周病(歯周炎)
進行した歯周病(歯周炎)では、歯ぐきが下がる、歯が長く見える、口臭が強くなる、歯が浮いたような感覚があるなどの異変が起きます。さらに悪化すると、歯のぐらつきや噛みにくさを感じるようになり、最終的には歯が自然に抜けることもあります。
歯周病は治せる?
歯周病を完治できるかどうかは、症状の進行度によって異なります。以下、歯周病の治療目的について、進行度に分けて解説します。
歯肉炎の治療目的
歯周病の初期段階である歯肉炎であれば、適切なブラッシングと歯科医院でのクリーニングによって、元の健康な状態に戻すことが可能です。この段階では、歯ぐきの腫れや出血といった炎症が主な症状であり、歯を支える骨にはまだ影響が及んでいないため、回復が見込めます。
自宅での丁寧な歯磨きと定期的なプロのケアを組み合わせることで、症状の進行を防ぎながら健康な歯ぐきを取り戻せます。
歯周炎の治療目的
歯周炎になると、歯を支える骨が破壊されるため、完全に元に戻すことは困難になります。この段階では、治療の目的は完治ではなく、炎症を抑えて進行を止めることに変わります。
歯科医院でのスケーリングやルートプレーニングなどの治療を通じて症状を安定させ、その後はメンテナンスによって状態を維持していくことが重要です。適切な治療と自己管理によって、歯の寿命を延ばすことは十分に可能です。
また、たとえ治療によって症状が改善しても、歯周病は再発しやすい病気です。特に、生活習慣や口腔ケアが不十分な場合、再び炎症が起きるリスクが高いです。そのため、定期的な歯科検診とプロによるクリーニング、そして毎日のセルフケアが欠かせません。
歯周病と上手に付き合っていくには、一生の管理が必要だという認識を持つことが大切です。症状が出ていないときこそ、予防とメンテナンスを意識しましょう。
歯周病の治療法
歯周病の治療法はいくつもあり、症状の進行度や治療目的によって合う治療法は異なります。
ただし、実際にどの治療法が合っているかは歯科医師が判断しますので、自分だけで判断するのはやめましょう。ここでは、歯周病の主な治療法を紹介します。
スケーリング(歯石除去)
歯周病の治療において、最も基本となるのがスケーリングです。これは、歯の表面や歯ぐきの縁に付着した歯石やプラークを専用の器具で取り除く処置です。歯石は通常の歯磨きでは落とせないため、歯科医院での処置が必要です。
スケーリングを行えば、歯ぐきの炎症を改善させ、歯周病の進行を抑えることができます。初期の歯周病であれば、この処置だけで症状が大きく改善することもあります。
ルートプレーニング(歯根の清掃)
歯周病が進行すると、歯周ポケットの奥深くに歯石や細菌が入り込んでいきます。ルートプレーニングは、歯の根元の表面を滑らかにしながら、歯石や感染したセメント質を取り除く治療法です。
ルートプレーニングは、歯周ポケット内の細菌の温床を減少させるため、歯ぐきの再付着を促す効果が期待できます。やや侵襲的な処置であるため、場合によっては麻酔を使用して行われることもあります。
歯周外科治療(フラップ手術など)
歯周ポケットが深く、スケーリングやルートプレーニングだけでは対応しきれない場合、歯周外科治療が提案されます。代表的なのがフラップ手術で、歯ぐきを切開して歯根を露出させ、徹底的に汚れを除去する処置です。
術後はポケットの深さが浅くなり、再発リスクを下げることが可能です。精密で高度な治療が求められますが、進行した歯周病に対しては歯を残すために重要な選択肢となります。
補助的治療(薬剤・レーザーなど)
近年では、基本的な治療に加えて補助的な方法も導入されています。例えば、抗菌薬を歯周ポケットに直接注入したり、口腔内全体の細菌を減らす内服薬を使ったりする方法などがあります。また、レーザーによる殺菌や組織再生を促す治療も、一部の歯科医院で行われています。
これらはあくまで補助的な役割ですが、治療効果を高め、より良い状態を維持するために有効です。
歯周病治療の流れ
歯周病の治療は、一度の通院で完了するものではなく、段階を踏んで計画的に進めていく必要があります。症状の進行具合や患者さまの口腔環境によって治療内容や期間は異なりますが、基本的な流れは共通しています。
ここでは、歯周病治療の一般的なステップを、順を追って解説します。これを知っておくことで、不安を軽減し、治療に対する理解と意識を深められるでしょう。
診断・検査
初診時には、問診や視診などによって、口腔内の状況を確認し、歯周病かどうか診断します。また、必要に応じて、歯周ポケットの深さを測定する検査や歯の揺れ具合を確認する検査、さらにはレントゲン撮影などを行い、歯と歯ぐきの状態を詳細に把握します。
これにより、歯周病の進行度を判定し、患者さま一人ひとりに合った治療計画が立てられます。歯周病は早期に発見することが重要なため、少しでも異変を感じたら早めに受診しましょう。
初期治療(プラーク・歯石の除去)
診断結果をもとに治療が開始されます。最初に行われるのはスケーリングやルートプレーニングなど、歯の表面や歯周ポケット内部の清掃です。初期治療の目的は、炎症の原因となる細菌の除去と、口腔内環境の改善です。
初期治療だけでも歯ぐきの状態が大きく改善され、外科的処置が不要になることもあります。また、この段階で、患者さま自身にもブラッシング方法や生活習慣などの見直しが指導されることもあります。
再評価・必要に応じて外科治療
初期治療後、数週間から1ヶ月程度の期間をおいて再評価が行われます。改善が見られればメンテナンスへと移行しますが、歯周ポケットの深さが依然として残る場合や、骨の破壊が進行している場合は外科的治療が検討されます。
外科処置は、歯周ポケットを浅くし、清掃しやすい環境を整えることが目的です。フラップ手術や歯周組織再生療法などがその一例です。
メンテナンス・定期管理
治療が終了した後も、歯周病の再発を防ぐためには継続的なメンテナンスが必要です。定期的な歯科検診では、口腔内の状態をチェックし、必要に応じてスケーリングやクリーニングが行われます。
また、自宅でのブラッシングやデンタルフロスの使用も継続し、口腔内の衛生を保つことが求められます。歯を長く保つためには、セルフケアを怠らないことが重要です。
まとめ
歯周病は、初期段階であれば治療によって健康な状態に戻すことが可能です。
しかし、進行すると完治は難しくなり、生涯にわたる管理が必要となります。歯周病のサインに気づいたらすぐに歯科医院を受診し、症状に応じた治療を受けることが、歯を守る第一歩となります。
また、治療後も定期的なメンテナンスと日々のセルフケアを怠らないことが、再発防止に繋がります。正しい知識と習慣を身につけ、歯周病と上手に付き合いながら、健康な口腔環境を維持していきましょう。
歯周病の治療を検討されている方は、埼玉県鶴ヶ島市「鶴ヶ島駅」より徒歩8分にある歯医者「さくらの山歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、お子さまからお年寄りまで安心して通える、優しくてアットホームな歯医者さんを目指しています。虫歯治療や歯周病治療だけでなく、お子さまの治療や審美歯科にも力を入れています。
当院のホームページはこちら、ぜひご覧ください。
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